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知床を愛している人たちとの出会い。そして、美食家なヒグマたち。

 

「自分たちは熊が暮らす場所に住まわせてもらってるという意識を持っています」この言葉がすっと出てくる人が、知床には少なからずいました。ネイチャーガイドさん、漁師さん、ホテルの若いスタッフ…最初はとても驚きました。

確かに、何度も往復したホテルから知床五湖に向かう道には「クマ注意」ではなく、「ここはクマが暮らすエリアです」という多言語表記の看板がありました。

 

クマは基本的に臆病で、無益な争いはほとんどしないことを学びました。

ヒグマは、サケを食べるシーンが露出し、肉食なイメージを持たれています。しかし本当は雑食性で、クマの食べているものの70%が植物性の食べ物をという個体が多いそうです。

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意外と知られていないのが、クマがグルメだということ。クマが季節ごとに食べている植物を紹介させてください。(ガイドさんからの教えがほとんどですが)

 

春はザゼンソウやフキやセリ科の植物を食べているのだそうです。冬眠から目覚めたクマが大好きなフキを食べに山から下りて来た時に、山菜採りが趣味の人間とばったり会ってしまうことが起きるようです。セリ科では北海道の海岸線に多く見られるエゾニュウも好物だそうです。

 

夏には、サルナシなどの果実も好んで食べると聞いて、私と好みが一緒だとにんまりしてしまいました。初夏にはアリ、セミの幼虫を食べるために土を掘り返すそうです。

 

秋は、ミズナラの実(どんぐり)、クルミを食べるようです。コケモモも好きだそうです。ヤマブドウも大好きでそれを食べるために木に登るのかもしれませんね。

 

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初めて参加したナイトサファリツアーは、①鳥や動物をライトを使ってバスの中から探すアトラクション的な時間、②動物を暗闇の中で見つけ興奮したり歓喜したりする驚きと感動の時間、③バスの外の安全を、ネイチャーガイドさんが、「お!お!」と低い太い声を出しで動物がいないことを確認し外を歩く、異日常でものすごく特別な時間、④バス車内でクマ、シマフクロウ、シカなどの生態をわかりやすく正しく教えてくれる学びの時間、⑤④も含まれますが、知床がいかに豊かで希少な自然環境なのかを伝え、そこを選んで暮らしている自分たちは幸せかが伝わってくるトークの時間の5つで構成されていると感じました。

 

特に⑤が私の心に残りました。知床でのガイド歴が11年のS・Mさんは自分が選んでこの土地に来て、大好きだから日々学んでいるということが言葉の端々から伝わってくる人です。

もしかすると、知床にもう来られないかもしれないお客様に、特別なものを何とかして見せてあげたいという気迫が闇夜の遠くを見つめる姿から伝わってきました。

 

明るくはきはきと笑顔で話し、知識はもちろんホスピタリティにあふれて、素敵なガイドさんでした。ご自身が大好きな知床をとても丁寧に教えてくれる。心から知床を愛しているガイドさんと一緒の時間を過ごせて、すごく幸せな気持ちになれました。

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知床半島は野生動物に出会う可能性が高い場所であることは間違いありません。でも「必ず出会える」場所はない。◎時にはオス鹿たちがあの廃墟の奥にいることがあるんですよね。▽時を過ぎると、キツネがえさを求めて道路を真っすぐ歩く姿を見られますよ。その理由はね、道路沿いの…という話に引き込まれます。

必ず会えないからこそ、気長にじっと待った後や、思いがけないところで、ばったりヒグマやシマフクロウたちを見かけた、見つけると、ものすごく嬉しいのだと思います。出会えた感動が忘れられないものになります。

 

 

≪トップの写真はtoshi1957さんの写真を使わせていただきました≫。

 

 

 

 

 

 

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