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旅学 ツェルマット③ あなたのまちでは旅人が「地域リアリティ」を体感できる場所ありますか?

ツェルマット③

今日は、「地域リアリティ」が旅行者にとっての満足度アップに重要であるということについて書きたいと思います。

私自身もそうですし、海外からのトップクラスのメディアのデスク、トップエディターたちと旅をしていると、地元の人が好む店、本物が食べられる店につれて行ってもらいたいというリクエストをもらいます。観光客しかいないような店にお連れすることはしません。

地元の人たちの愛着や誇りがあり、地域の人たちが日頃から本当に食べ飲みしているもの。実際に使っているもの。遊んでいることなど地元で支持され、定着しているもの、地元のみんなが本当に「いいね!」と思っているものでない限り,外から来た旅人がその価値を認め、満足することにつながらないということなんです。

 

とってつけたような、〇〇グルメではなくて、その土地の歴史、風土、産業、暮らしに根差したものを提供してくれて、その由来をを当たり前に教えてくださる。そして、店の内装などもその土地を感じさせるような木材、石、布もの、お皿など什器類であってほしいですよね。

スイスで言えば、チーズとチョコレートは年間一人当たりの消費量が世界一だと聞きました。1 カ月 1 キロ以上食べているそうです。地元の美味しいチーズとチョコレートを地元の人が食べている。それを旅人はおすそ分けしてもらうという感覚が納得できて、幸せ度と満足度をアップさせてくれるように思います。

 

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今日はスイスワインについてちょっと書かせてもらいます。

スイスワインは日本ではあまり知られていないと思います。私もワインがお酒の中で一番好きなのですが、2012年にツェルマットに滞在するまでスイスワインを飲んだことがありませんでした。スイスのワインはそのほとんどが国内で消費されてしまうため、外国にはわずか1.5%しか流出していないとのことでした。

ヨーロッパのワインと言えば、イタリア、フランス、スペインなどは一般的には知られていますが、スイスはワイン生産国としの認知度は低いのが現状です。でもワインの生産が盛んな国で、250種類ものぶどうの品種が栽培されていて、その土地ならではの希少なワインが数多く存在していました。スイスワインは26全州で栽培されていますが、特にツェルマットのあるヴァリス州はワインの生産量が1位(国内の1/3のワインを生産)の地域でした。現地でワインに詳しいJYUNKOさんにお聞きしてわかりました。

 

滞在中、ずらりと並ぶcoopのワイン売り場で、JYUNKOさんや山田さんお勧めのワインを買うという幸せ。それを部屋で女子4人でチーズやチョコレートと共に飲むカジュアルな夕食も楽しいものでした。もちろん、ランチやディナーでレストランに行って、料理に合うものを山田さんにセレクトしてもらうというあり得ないほどの幸せも味わいました。

 

滞在中には5、6種類の地のワインを楽しみました。女性4人、男性4人の今回のメンバーの中で多分一番ワイン好きだった私が気に入ったのがハイダ/ Heidaでした。ヨーロッパで一番標高の高いブドウ畑で生産されているワイン。標高が高いのでブドウは小粒、生産量も限られており、スイス国内でもあまり出回っていないようでした。

 

ハイダが生産されているフィスパーテルミンの村は、ツェルマットからジュネーブに向かう電車でフィスプという駅近くから見ることができる、高い丘の上の標高1200m付近にあります。その谷の斜面650m-1150mにハイダのブドウ畑が広がっているそうです。

なぜここまで詳しく覚えているかと言えば、私たち視察チームを見送りに来てくださった山田桂一郎さんが、ホームで「そうだ、加藤さんツェルマットから〇分ぐらいたった時に右側を見ていてね。そこはハイダのブドウ畑が切り立つ様子が窓から見えるはずだから」と教えてくださったからです。

※〇は何分だったか忘れてしまったので〇にしました。お許しください。

 

この一言は、エリアを案内するとき移動中のどちらの窓から何が見えるよと伝えられる、そこまで詳しい自分にならなければいけないと教えて頂いた、とても大切なエビソードです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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