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世代間コミュニケーションギャップ その2 違いを知り合う

「世代間ギャップを縮めるコミュニケーションのポイント」について考えていきます。

1.世代の特徴や背景を理解する

60代が20代を、40代が20代を、30代が20代の育った環境を知り、世代全体としての特徴や背景を知ることが大切です。

そして、自分たちとの違いがあることを知ることが第一歩になります。

「あぁ、だからあの22歳の新人はああいう態度をとるのか」と分かります。それによって、対処法をどうとればいいのか考える気になれるはずです。

 

でも、現場では、「今どきの若者は…」とひとくくりにして、最初からわかろうという努力を放棄しているような管理職を多く見かけます。わからないのではなく、わかろうとしていないのです。俺たちにはわからない。宇宙人を見るような目で新人との距離を徐々に広めています。

個人差はもとより、世代によって「育ってきた背景が違う」ので、”当たり前”が違うという前提で進んでいきましょう。

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ここからは、「ゆとり世代後期」(1991年4月2日-2002年4月1日生まれの人)18歳から28歳を一般的に言う「若い人」という前提で話を進めます。

長男は26歳、長女は24歳ですから、実はこの世代は子供の友達を含めかなり多くのモデルがいるので、私にとってはイメージが付きやすい世代なんです。でも、若手が30代、多くが40代、50代の会社に突然22歳が入ってきたら、大変かもしれません。

 

ゆとり世代後期の特徴としては以下の様に言われています。

・失敗を恐れがちである。

・叱られることに慣れていないためか「打たれ弱い」。

・現実的な「リアリスト」である。

・ルールを順守する意識が高い。はみ出すことや目立つことを嫌う。

 

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一方、直属の上司、課長、部長、取締役クラスの世代はどのような特徴を持っているのでしょうか。

1⃣「バブル世代」(1963年-1969年生まれの人)51~57歳

・消費に積極的である。

・コミュニケーション能力が高い。

・スポ根ものが好き。気合、情熱を前面に出す。

・見えっ張りな反面、自分の評価にこだわりがち。

・「男らしさ」「女らしさ」を意識しつつ、男女平等教育を受けてきた。

・「バブル世代」の親は「昭和一桁世代」や「国民総成長世代」です。戦後の何もない時代から、物を揃えることで暮らしが豊かになっていくのを体感した世代です。

 

2⃣「氷河期世代」(1970年-1982年生まれの人)38~50歳

・利子が低くても着実に貯金をする。

・自分の時間を大事にする。

・結婚、出産しなくてはならないという、常識に従うという意識が低い。

・転職や社内での昇進に対しての興味がやや薄め。

・プライドは高く、自己啓発をひそかに行う人が多い。

・この世代の親は「団塊世代」です。競争世代を生き抜き、消費に積極的な親。それに対し、本人たちはバブルが崩壊し、就職氷河期に企業に入った氷河期世代は、消費に消極的という特徴がある。

 

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2.若手(の該当)世代の親、一つ上の先輩世代を知る

互いを理解するためには、各世代の背景や特徴の一部分だけではなく、関係性を読みとることが大切だと思います。

その理由は、人が生まれてから20代前半までに最も影響を受けるのは「親(世代)」ということ。そして、学校や会社などで影響を受ける「一つ前の世代」だからです。

ゆとり世代の親の多くはバブル世代。そしてバブル世代の親、ゆとり世代の祖父母は、国民総成長、イケイケどんどんを生きてきた。好奇心強め、頑張れは結果が出ると信じてそれを実践してきた世代です。

 

前半に書きましたが、私はバブル世代で子供たちはゆとり世代。だから、仕事で出会う20代、30代前半の若者の行動については、理解が出来ます。

ゆとり世代はダメだ、使えないというマスコミなどの論調には、「違うよ」と思っています。それ以前とは大きく違う、ゆとり世代の教育改革を子供たちが突然受けさせられて来た迷いを、親としてまじかで見て来たからです。

小学校低学年では、理科や社会が亡くなり総合の時間が生まれました。指導する教員の実力によって大きな差が出たという事実はあります。が、自分たちで考える時間、調べる、自由に選べる時間が増えました。その結果、ゼロから1に持っていく訓練、プレゼンなどの機会は多かったです。舞台さえ与えたら、物おじしない人が多いです。ゆとり世代の強いところはこのあたりでしょう。

 

バブル期だった自分の一つ後ろ「就職氷河期世代」については、会社で出会った時に自分と育ってきた環境が余りに大きく違い驚きの連続でした。余りに消極的な人が多くて最初は理解不能でした。

「なぜ言い訳からこの人たちは入るのか?」と謎でした。「なぜそんなに失敗したくないのか」「なぜ、正面から入ってこないのか。裏の裏を探るのか」などです。

 

でも、団塊世代がこの世代の親なんだと考えれば、徐々に理解できてきました。競争社会の中で自己主張をしないと生き残れないという、ガッツある親に育てられてきた彼ら。「家の中でも大変だっただろう」、「自然と慎重に生きることを選ぶしかなかったのだろう」と少しずつ理解をすることが出来るようになります。

 

わからない!ではなくて、育ってきた社会背景や彼らを育てた世代は誰かなどを総合的に見つめて、わかろうとすることからスタートしてください。

 

わからないではなくて、わかろうとして来なかったことに気が付いてほしいです。

 

 

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