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3年目の壁 その2 この会社では成長できないと判断する若者

新入社員の3人に1人が3年以内に退職する時代と言われて、もう10年が過ぎました。若手の早期退職自体はもはや珍しいことではありません。10人採用して3人は3年以内に退職する。最近は1年以内、半年以内の退職率も上がっています。

 

3年以内に3割退職という比率は同じでも、この10年間で中身は徐々に変わっています。

 

仕事をこなすのがやっとの平凡な若手が辞めているのではなく、企業や組織が必要とする優秀な人材ほど会社に見切りをつけているのです。

景気が良かったから、転職が浸透したからという外的要因ばかりではありません。幹部候補として三顧の礼で迎えた若手に退職されてしまうのは、間違いなく痛手です。

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有望な若手人材の本当の退職理由は、40代、50代の管理職や経営者が考えているいわゆる一般論やステレオタイプではありません。

退職理由として会社に伝えている「家庭の事情」、「あこがれていた資格を取るには今しかない」といった表向きな理由が本当の理由ではないことが実は多いのです。

3年で辞めるなんて、愛社精神がない。こらえ性もない。給与や労働時間に不満を持って、条件がよい他社に移っていると思いたいところです。でもこうした理由で辞めている人は実は少数派なのです。

 

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3年、4年を最初に就職した会社でまじめに過ごしたが、退職した社員20人に話を聞くことが出来ました。(2019年)人事担当が新人研修よりも定着率を上げることが緊急課題なので、3、4年で最初の会社をやめた若者の考えを知りたいという依頼が多かったことと、私自身の疑問がその理由です。

 

彼ら、彼女たちの共通した訴えがありました。「もっと成長したい」という強い欲求でした。

社内での評価に不満があった。チームを変えてもらいたい、部署移動も含め依頼・申告しても動いてもらえない。このままこの会社にいると、自分の意欲も能力も消えてしまう。こうした共通の流れが見えてきました。

ただ、気になるのは「成長したいがこの会社では無理。このポジションでは成長できない」という不満を直属の上司に伝えずに辞めている人がほとんどであったことです。

波風を立てずに辞めたかったというのは、私にはちょっと理解できませんでした。

 

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